特定技能「資源循環」とは
資源循環分野は、令和8年(2026年)1月23日の閣議決定により、特定技能の対象分野に新たに追加された分野のひとつです。所管は環境省で、廃棄物処理業界の人手不足を背景に新設されました。受入れ見込数は、令和8年度から令和10年度末までの3年間で900人です。(出典:分野別運用方針の主要な記載事項)
対象となる業務内容
資源循環分野は業務区分が1つのみで、「廃棄物処分業(中間処理)」です。従事できるのは、家庭からの排出および事業活動に伴って排出される廃棄物の中間処理(廃棄物の減量化・減容化・安定化・安全化)を行う業務で、一般廃棄物・産業廃棄物のどちらも対象です。(出典:資源循環分野の運用方針(別紙19))
破砕・中和・焼却等の設備操作、燃え殻集約作業等の関連業務にも付随的に従事できます。(出典:資源循環分野の運用方針(別紙19))
【重要】2026年10月14日時点では、まだ受入れができません
資源循環分野は制度としては新設されましたが、2026年10月14日時点で次の点がまだ整っていないため、実務上の受入れルートがまだ存在しません。
- 試験が未公表:資源循環分野特定技能1号評価試験は名称のみ決まっており、実施時期・実施機関とも「詳細決まり次第お知らせします」の状態です
- 協議会は設置済み・入会受付は未開始:令和8年8月27日に第1回「資源循環分野特定技能・育成就労協議会」が開催され、規約・入会基準・行動規範などが決定しました。ただし受入れ企業が加入するための入会申請の受付は、2026年9月時点でまだ始まっていません
- 運用要領(詳細ルール)が未公表:技能実習からの移行の扱いなど、分野別の細かいルールを定める運用要領別冊が公表されていません
(出典:資源循環分野 外国人材受入れ支援サイト(協議会のページ)/出入国在留管理庁「特定技能運用要領・各種様式等」/同「試験関係」)
環境省の制度概要資料では、協議会の立ち上げと試験の実施時期が「令和9年4月頃」とされていましたが、上乗せ基準を定める告示は令和8年7月30日に公布され、協議会も同年8月27日に設置されるなど、実際はこれより前倒しで進んでいます。一方で試験と入会受付は未定のままです。第1回協議会の開催と決定事項は、環境省から受託した一般財団法人日本環境衛生センターが運営する資源循環分野の外国人材受入れ支援サイトで確認できます。環境省の分野ページの協議会の欄には、入会までの流れと問合せ先が掲載されています。受入れ開始が正確にいつになるかは、2026年9月時点では確定していません。(出典:令和8年環境省告示第36号/資源循環分野 外国人材受入れ支援サイト(協議会のページ)/環境省「資源循環分野における特定技能制度及び育成就労制度」)
受入れ企業になれる事業者
資源循環分野で受入れ企業(特定技能所属機関)になれるのは、各種リサイクル法に基づく許可・認定を受けた事業者に限られます。主なものは次のとおりです。
- 一般廃棄物処分業者・産業廃棄物処分業者・特別管理産業廃棄物処分業者(廃棄物処理法の許可)
- 再生利用認定業者・広域的処理認定業者・無害化処理認定業者
- 容器包装リサイクル法の再商品化事業者
- 家電リサイクル法・小型家電リサイクル法の認定事業者
- プラスチック資源循環促進法関連の認定事業者
- 再資源化事業等高度化法の高度再資源化事業認定事業者等
該当する許可・認定の種類は多岐にわたるため、自社がどの類型に当てはまるかの確認が第一歩になります。
協議会の「優良機関認証」が必要です
資源循環分野には、他の分野にはない独自の関門として、協議会による「優良機関認証」という仕組みがあります。
協議会への加入を希望する事業者に対して、書面審査および実地確認が行われ、この確認を通って初めて認証を受けられます。この確認は受入れ前だけでなく、受入れ後も定期的に行われ、確認の結果によっては受入れ要件を満たさなくなる可能性があります。単に協議会に加入するだけでは足りず、継続的な認証の維持が求められる点が、この分野の最大の特徴です。(出典:令和8年環境省告示第36号)
登録支援機関に支援計画の全部を委託する場合、その委託先は、協議会や環境大臣などに対して必要な協力を行う登録支援機関に限られます(分野別運用方針)。(出典:資源循環分野の運用方針(別紙19))
第1回協議会(令和8年8月27日)では、入会基準とその別表、特定技能・育成就労それぞれの行動規範、キャリア形成プログラムが決定されました。入会申請の受付開始時期は、決まり次第、支援サイトで案内されるとされています。(出典:資源循環分野 外国人材受入れ支援サイト(協議会のページ))
その他の要件
- 資源循環分野の特定技能協議会の構成員であること、協議会への協力
- 環境大臣等の調査・指導への協力
- 実務経験を証明する書面の交付
(出典:資源循環分野の運用方針(別紙19))
労働者派遣は禁止されており、直接雇用に限られます。(出典:資源循環分野の運用方針(別紙19))
必要な試験(準備状況)
資源循環分野特定技能1号評価試験という名称は決まっていますが、実施時期・実施機関とも未公表です。日本語要件は、参照枠A2.2相当以上とされています。技能実習からの移行についても、現時点では公式な情報がありません。(出典:資源循環分野の運用方針(別紙19)/出入国在留管理庁「特定技能運用要領・各種様式等」/同「試験関係」)
特定技能2号について
資源循環分野は、2026年9月時点で特定技能2号の対象になっていません。(出典:資源循環分野の運用方針(別紙19))
CTCのサポート内容
株式会社CTCでは、義務的支援10項目を含む支援計画の実施をサポートしています。資源循環分野は、登録支援機関側にも「協議会加入」に加えて「優良機関認証」という独自の要件が定められており、19分野の中でも特に準備に時間がかかる分野です。支援委託をご検討の際は個別にご相談ください。詳しくはサービス内容のページをご覧ください。
よくある質問
今すぐ資源循環分野で特定技能外国人を採用できますか?
できません。協議会は2026年8月27日に設置されましたが、入会申請の受付、評価試験の実施、特定技能の運用要領別冊の公表は、2026年10月14日時点でまだ行われていません。
「優良機関認証」とは何ですか?
資源循環分野で協議会に加入するために必要な、書面審査と実地確認を伴う認証です。受入れ後も定期的に確認が行われ、認証されなかった場合は受入れ要件を満たさなくなります。
今のうちに準備できることはありますか?
自社が対象となるリサイクル法上の許可・認定を受けているかの確認、優良機関認証に向けた社内体制の整備をおすすめします。
特定技能2号への移行はできますか?
できません。資源循環分野は特定技能2号の対象になっていません。
まとめ
資源循環分野は2026年に新設されたばかりで、現時点ではまだ受入れができない準備段階です。特有の「優良機関認証」も含め、他分野より準備に時間がかかることが見込まれます。資源循環分野での人材確保をご検討の企業様は、お気軽にお問い合わせください。
参考資料
- 資源循環分野の運用方針(別紙19、令和8年1月23日閣議決定)(出入国在留管理庁)
- 令和8年環境省告示第36号(資源循環分野に特有の事情に鑑みて定める基準)(環境省)
- 資源循環分野における特定技能制度及び育成就労制度(環境省)
- 資源循環分野 外国人材受入れ支援サイト(運営:一般財団法人日本環境衛生センター、環境省委託)
本記事は2026年10月15日時点で一次資料と照合しています。
関連する分野
- 特定技能「物流倉庫」:倉庫内の入出庫・保管作業が対象。資源循環と同じく、2026年9月時点ではまだ受入れができない準備段階の分野です
- 特定技能「ビルクリーニング」:建築物内部の清掃が対象。廃棄物の処分ではなく清掃業務はこちらの分野で、すでに受入れが可能です
制度の詳細な論点整理は、専門家向けコラム「特定技能、令和8年1月23日改定の反映タイムラグ問題」「特定技能の受入れ見込数・人数枠、実務で誤解されやすい4つの論点」もあわせてご覧ください。
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