特定技能「航空」とは
航空分野は、2019年の特定技能制度創設時から対象となっている分野のひとつです。受入れ見込数は、令和6年度から令和10年度末までの5年間で4,900人と、19分野の中では小規模な部類です。(出典:分野別運用方針の主要な記載事項)
対象となる業務内容(2区分)
航空分野の業務区分は、空港グランドハンドリングと航空機整備の2つです。
- 空港グランドハンドリング:社内資格等を有する指導者やチームリーダーの指導・監督のもとで行う、航空機地上走行支援業務、手荷物・貨物取扱業務、手荷物・貨物の航空機搭降載業務、航空機内外の清掃整備業務、旅客ハンドリング業務、機内食等の運搬・搭降載業務、航空燃料取扱業務
- 航空機整備:運航整備、機体整備、装備品・原動機整備等における、航空機の機体・装備品・部品等の整備業務
事務作業、作業場所の整理整頓・清掃、積雪時の除雪等の関連業務にも付随的に従事できますが、関連業務のみに従事することは認められません。(出典:航空分野の運用方針(別紙8)/航空分野の運用要領別冊)
受入れ企業側の要件
特定技能外国人を受け入れる企業(特定技能所属機関)は、他分野と同様の基準に加え、次を満たす必要があります。
- 区分に応じた承認・認定を受けた事業者であること(下表参照)
- 航空分野特定技能協議会への加入:在留資格の申請前に、国土交通省が設置する協議会の構成員になっている必要があります
- 協議会に必要な協力を行うこと、国土交通省の調査・指導に協力すること
- 実務経験証明書を交付すること
| 区分 | 必要な承認・認定 |
|---|---|
| 空港グランドハンドリング | 空港管理規則第12条第1項・第12条の2第1項、または第13条第1項に基づく承認を受けた事業者、または航空運送事業者 |
| 航空機整備 | 航空法第20条第1項第3号・第4号・第7号の能力について認定を受けた事業者、またはその者から業務委託を受けた事業者 |
(出典:航空分野の運用方針(別紙8)/航空分野の運用要領別冊)
登録支援機関に支援計画を委託する場合、その登録支援機関自身も協議会の構成員であること等の要件を満たす必要があります。
なお、雇用形態は直接雇用で、在籍型出向の形態も認められています。(出典:航空分野の運用方針(別紙8)/航空分野の運用要領別冊)
必要な試験
特定技能「航空」(1号)を取得するには、次をクリアする必要があります。
- 航空分野特定技能1号評価試験(区分ごと、実施:公益社団法人日本航空技術協会)
- 日本語能力の証明:日本語教育の参照枠のA2.2相当以上(国際交流基金日本語基礎テスト、またはJLPT N4以上)
令和7年度の試験実施状況報告書(令和8年10月7日)によると、2025年度(令和7年度)の1号評価試験の合格率は、空港グランドハンドリングが59.1%、航空機整備が64.0%です(空港グランドハンドリングの2号評価試験は7.3%)。2026年度は7月実施分までで空港グランドハンドリングが6割程度と、実施国・実施回によって差があります。(出典:令和7年度航空分野特定技能評価試験実施状況報告書)
空港グランドハンドリング職種の技能実習2号を良好に修了した人材は、空港グランドハンドリング区分の技能試験が免除されます(航空機整備区分は免除なし)。(出典:航空分野の運用方針(別紙8)/航空分野の運用要領別冊)
特定技能2号への移行
航空分野は、2区分とも特定技能2号の対象です。区分によって要件が異なります。
| 区分 | 2号への移行に必要な要件 |
|---|---|
| 空港グランドハンドリング | 試験:航空分野特定技能2号評価試験(空港グランドハンドリング) 実務経験:技能者を指導しながら作業に従事した実務経験(年数の指定なし) |
| 航空機整備 | 試験:航空分野特定技能2号評価試験(航空機整備)、または航空従事者技能証明(一等・二等航空整備士、航空運航整備士、航空工場整備士等) 実務経験:3年以上 |
(出典:航空分野の運用方針(別紙8)/航空分野の運用要領別冊)
航空機整備区分は、航空従事者技能証明という国家資格を持っていれば、分野特定の試験を受けずに2号に進めるルートがある点が特徴です。
航空分野の2号には日本語要件があります。参照枠のB1相当以上が必要で、1号(A2.2相当以上)より高い水準が求められます。2号の日本語要件(B1相当以上)は、令和9年(2027年)4月1日以降の在留資格認定証明書交付申請から全分野共通で求められます(出入国在留管理庁)。2号は在留期間の上限がなく、家族の帯同も可能です。
【2027年4月からの日本語要件】2号特定技能外国人については、日本語能力水準「B1相当以上」が求められることとなりました。在留資格認定証明書の交付申請は令和9年(2027年)4月1日以降の申請から対象で、変更・更新の扱いは入管庁が追って周知するとされています(出典:出入国在留管理庁「日本語能力水準『B1相当以上』の確認開始時期について」)。
CTCのサポート内容
株式会社CTCでは、航空分野の特定技能外国人の受入れについて、義務的支援10項目の実施を含め、登録支援機関として一貫してサポートしています。航空分野では登録支援機関側にも固有の基準が定められていますが、当社はこれに対応可能です。詳しくはサービス内容のページをご覧ください。
よくある質問
空港グランドハンドリングと航空機整備、両方の業務を任せることはできますか?
それぞれ独立した業務区分のため、両方に従事させる場合は両方の試験合格が必要です。
特定技能2号に日本語試験は必要ですか?
必要です。航空分野の2号は参照枠B1相当以上(1号のA2.2相当以上より高い水準)が求められます。
航空機整備の国家資格を持っていれば、2号評価試験は不要ですか?
一等・二等航空整備士などの航空従事者技能証明を持っていれば、2号評価試験に代えてこの資格で要件を満たせます。ただし3年以上の実務経験は別途必要です。
技能実習からの移行はできますか?
空港グランドハンドリング職種の技能実習2号を良好に修了していれば、同区分の技能試験が免除されます(航空機整備区分は免除なし)。
まとめ
航空分野は、区分ごとに根拠法令の異なる承認・認定が必要な点、2号に日本語要件がある点など、他分野とは異なる特徴があります。空港・航空機整備の現場での人材確保にお困りの企業様は、お気軽にお問い合わせください。
参考資料
- 航空分野の運用方針(別紙8、令和8年1月23日閣議決定)(出入国在留管理庁)
- 特定の分野に係る特定技能外国人受入れに関する運用要領-航空分野の基準について-(令和8年7月17日一部改正)(出入国在留管理庁)
- 日本語能力水準「B1相当以上」の確認開始時期について(出入国在留管理庁)
- 令和7年度航空分野特定技能評価試験実施状況報告書(国土交通省)
本記事は2026年10月15日時点で一次資料と照合しています。
関連する分野
- 特定技能「鉄道」:軌道整備・車両整備・運輸係員等が対象。6区分あり、航空と違って特定技能2号は設けられていません
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制度の詳細な論点整理は、専門家向けコラム「登録支援機関への委託要件、特定技能19分野を4つの型で横断整理」もあわせてご覧ください。
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