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特定技能「鉄道」とは?6区分の業務内容・日本語要件を解説

6区分の業務内容と、運輸係員だけ高い日本語要件を解説

特定技能「鉄道」とは

鉄道分野は、2024年3月29日の閣議決定により、特定技能の対象分野に新たに追加された4分野のひとつです。鉄道業界の人手不足を背景に新設されました。受入れ見込数は、令和6年度から令和10年度末までの5年間で2,900人です(1号特定技能外国人の数。令和9年度から始まる育成就労の1,100人と合わせた分野全体の受入れ見込数は4,000人)。(出典:出入国在留管理庁「令和6年3月29日の閣議決定等に関する情報」/分野別運用方針の主要な記載事項)

業務区分:6区分(駅・車両清掃が新たに追加)

鉄道分野の業務区分は、令和8年1月23日の閣議決定により、従来の5区分に「駅・車両清掃」が加わり、現在は6区分になっています。

区分 主な業務内容 試験実施機関 日本語要件
軌道整備 主な業務内容軌道検測作業、レール交換作業等、軌道の新設・改良・修繕に係る作業・検査業務等 試験実施機関日本鉄道施設協会 日本語要件A2.2相当以上(N4以上)
電気設備整備 主な業務内容電路設備、変電所等設備等の新設・改良・修繕に係る作業・検査業務等 試験実施機関鉄道電業安全協会 日本語要件A2.2相当以上(N4以上)
車両整備 主な業務内容列車検査、定期検査、構内入換、改造工事等 試験実施機関日本鉄道車両機械技術協会 日本語要件A2.2相当以上(N4以上)
車両製造 主な業務内容素材加工、部品組立て、構体組立て等 試験実施機関日本鉄道車輌工業会(技能検定3級のルートもあり) 日本語要件A2.2相当以上(N4以上)
運輸係員 主な業務内容ポイント操作、入換え合図、駅設備管理・取扱業務等 試験実施機関日本鉄道運転協会 日本語要件B1相当以上(日本語能力試験N3以上。ただし、CEFRのB1相当以上と判定された場合に限る)
駅・車両清掃 主な業務内容車両内部清掃、車両外部清掃、コンコース清掃等 試験実施機関未定(新設区分のため) 日本語要件A2.2相当以上(N4以上)

(出典:鉄道分野の運用方針(別紙11)/鉄道分野の運用要領別冊)

事務作業、作業場所の整理整頓・清掃等の関連業務にも付随的に従事できますが、関連業務のみに従事することは認められません。

運輸係員だけ日本語要件が高い

運輸係員区分のみ、他の区分よりも高い日本語水準(B1相当以上)が求められています。なお、分野別運用方針・運用要領には、運輸係員区分のみ水準を高くしている理由は記載されていません。

受入れ企業側の要件

特定技能外国人を受け入れる企業(特定技能所属機関)は、他分野と同様の基準に加え、次を満たす必要があります。

  1. 鉄道事業法による鉄道事業者、軌道法による軌道経営者、その他鉄道・軌道事業の用に供する施設もしくは車両の整備、車両の製造、または駅もしくは車両の清掃に係る事業を営む者であること
  2. 鉄道分野特定技能協議会への加入:在留資格の申請前に、国土交通省が設置する協議会の構成員になっている必要があります
  3. 協議会において協議が調った措置を講じること、協議会に必要な協力を行うこと
  4. 国土交通省が行う調査・指導への協力

登録支援機関に支援計画を委託する場合、その登録支援機関自身も協議会の構成員であること等の要件を満たす必要があります。

なお、業務の遂行にあたっては、鉄道営業法等の関係法令や、各社の安全管理規程・業務規程等の遵守が前提になります。

なお、雇用形態は直接雇用で、在籍型出向の形態も認められています。(出典:鉄道分野の運用方針(別紙11)/鉄道分野の運用要領別冊)

必要な試験

区分ごとに定められた特定技能1号評価試験(車両製造区分のみ技能検定3級も可)と、日本語試験(区分ごとの要件は上表のとおり)の両方に合格する必要があります。技能実習2号を良好に修了した人材は、修了した職種・作業が区分の業務と関連する場合(軌道整備・車両整備・車両製造の各区分)に技能試験が免除されます。電気設備整備・運輸係員・駅・車両清掃の各区分には、免除の対象となる技能実習の職種・作業が定められていません。日本語試験も技能実習2号の良好修了により免除されますが、B1相当以上が求められる運輸係員区分は対象外です。(出典:鉄道分野の運用方針(別紙11)/鉄道分野の運用要領別冊)

国土交通省および各試験実施機関の公表結果によると、1号評価試験の合格率は、2025年度(令和7年度)実施分の5区分合計で約84%(受験者168人中141人合格)です(国土交通省「令和7年度実施状況報告書」)。ただし実施回数・受験者数が少なく、回によって合格率は大きく変動します。(出典:令和7年度鉄道分野特定技能1号評価試験実施状況報告書)

特定技能2号について

鉄道分野は、2026年9月時点で特定技能2号の対象になっていません。運用要領でも、鉄道分野では特定技能2号での受入れを行うことはできない旨が明記されています。受入れは1号(在留期間最長5年・家族帯同不可)に限られます。(出典:鉄道分野の運用方針(別紙11)/鉄道分野の運用要領別冊)

CTCのサポート内容

株式会社CTCでは、鉄道分野の特定技能外国人の受入れについて、義務的支援10項目の実施を含め、登録支援機関として一貫してサポートしています。鉄道分野では登録支援機関側にも固有の基準が定められていますが、当社はこれに対応可能です。詳しくはサービス内容のページをご覧ください。

よくある質問

駅の清掃業務でも受入れは可能ですか?

可能です。「駅・車両清掃」区分が2026年1月の改正で新たに追加されました。

どの区分でも日本語要件は同じですか?

いいえ。運輸係員区分のみ、他の区分より高い水準(B1相当以上)が求められます。

特定技能2号への移行はできますか?

できません。2026年9月時点で、鉄道分野は特定技能2号の対象になっていません。

技能実習からの移行はできますか?

技能実習2号を良好に修了していれば試験免除の対象になりますが、区分や修了した職種によって免除の範囲が異なるため、個別の確認が必要です。

まとめ

鉄道分野は2024年に新設された分野で、2026年には駅・車両清掃区分が追加されるなど、対象範囲が広がっています。区分ごとに日本語要件が異なる点には注意が必要です。鉄道・軌道事業の人材確保にお困りの企業様は、お気軽にお問い合わせください。

参考文献

本記事は2026年10月15日時点で一次資料と照合しています。

関連する分野

  • 特定技能「自動車運送業」:トラック・バス・タクシーの運転が対象。区分によっては第二種免許の取得が必要になります
  • 特定技能「航空」:空港グランドハンドリングと航空機整備が対象。鉄道と違い、特定技能2号への移行が可能です

制度の詳細な論点整理は、専門家向けコラム「登録支援機関への委託要件、特定技能19分野を4つの型で横断整理」もあわせてご覧ください。

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