特定技能「建設」とは
建設業は、2019年の特定技能制度創設時から対象となっている12分野のひとつです。深刻な人手不足と技能者の高齢化を背景に、特定技能外国人の受入れが進んでいます。
現在の業務区分
建設分野の業務区分は、かつて19に細分化されていましたが、令和4年8月30日の再編により、現在は土木・建築・ライフライン・設備の3区分に整理されています。取得した区分の範囲内で従事できる業務が決まるため、採用したい業務内容に応じた区分の確認が必要です。
【重要】報酬は月給制が必須です
建設分野では、報酬額が同等の技能を持つ日本人と同等以上であることに加えて、安定的な賃金支払い(月給制)と、技能習熟等に応じた昇給が受入れの基準になっています。1か月単位で算定される額(基本給に加え、毎月固定的に支払われる手当・残業代を含む)での支給が前提で、建設業に慣行として根強い日給制・日給月給制は認められません。
この要件を見落とすと、受入計画の認定申請で止まってしまうため、特に注意が必要です。
受入れに必要な建設特定技能受入計画の認定
建設分野で特定技能外国人を受け入れるには、国土交通省による「建設特定技能受入計画」の認定を受ける必要があります。在留資格の申請前に必須の手続きで、次の7つが認定基準です。
- 建設業許可の取得(建設業法第3条)
- 建設キャリアアップシステム(CCUS)への登録(受入企業・特定技能外国人の両方)
- JAC(一般社団法人建設技能人材機構)への加入、および行動規範の遵守
- 報酬(同等額以上・月給制・昇給、上記のとおり)
- 賃金等の重要事項について、書面での事前説明
- 国土交通大臣が指定する講習・研修の受講
- 国または適正就労監理機関(FITS)による巡回指導の受入れ
6と7は受入れ後も継続的に発生する対応です。JACへの加入には、区分に応じた加入負担金が月額で別途発生する点にも留意が必要です。
受入れ人数の上限
特定技能外国人と特定活動(外国人建設就労者)を合わせた人数は、受入企業の常勤職員数を超えることができません。たとえば常勤の日本人職員が10名であれば、受入れ可能な人数は最大10名です。
元請企業の関与
建設分野は、現場に入る特定技能外国人について、元請建設業者が「一号特定技能外国人建設現場入場届出書」の確認を行う運用になっています。現場管理の責任を持つ元請企業の関与が他分野より強い点も、建設分野の特徴です。
特定技能2号への移行
建設分野は特定技能2号の対象分野です。2号への移行には、次のいずれかが必要です。
- 試験ルート:建設分野特定技能2号評価試験の合格
- 技能検定ルート:技能検定1級の合格
加えて、建設現場で複数の技能者を指導しながら工程を管理する「班長」としての実務経験が求められます。対応する能力評価基準がある場合はレベル3相当の就業日数、ない場合は職長・班長としての就業日数が合計3年(645日)以上必要です。実務経験は、CCUSの記録または分野参考様式第6-3号別紙の経歴証明書で証明します。
2号に移行すると、1号で必要だった義務的支援や建設特定技能受入計画の認定が不要になり、入管庁への手続きのみで済むようになります。JAC加入自体は2号でも必須ですが、JACへの受入負担金は発生しません。企業側の受入れ負担は1号より軽くなります。
CTCのサポート内容
株式会社CTCでは、義務的支援10項目を含む支援計画の実施や、CCUS登録・JAC加入といった建設分野特有の手続きを見据えたご相談を承っています。詳しくはサービス内容のページをご覧ください。
よくある質問
建設業許可を持っていなくても特定技能外国人を採用できますか?
できません。軽微な工事のみを請け負う事業者は本来許可不要ですが、特定技能外国人の採用時は建設業許可の取得が必須です。
日給制で雇用している職人をそのまま特定技能で採用できますか?
できません。建設分野は月給制での支給が受入れの要件です。日給制・日給月給制からの切り替えが必要になります。
ある業務区分の資格を持っていれば、どんな建設業務でも任せられますか?
いいえ。取得した業務区分(土木・建築・ライフライン・設備)の範囲内での従事が前提です。
技能実習からの移行はできますか?
技能実習「建設」を良好に修了していれば、試験が免除され特定技能への移行が可能です。
まとめ
建設分野は、月給制での報酬支払いや、CCUS・JAC・建設特定技能受入計画の認定など、他の分野にはない独自の受入れ要件が多い点が特徴です。手続きが多岐にわたるため、早めの準備と専門家への相談をおすすめします。建設現場での外国人材採用を検討されている企業様は、お気軽にお問い合わせください。
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